就労継続支援には、雇用契約を結ぶA型と雇用契約を結ばないB型がありますが、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
簡単にメリット・デメリットをご説明します。
就労継続支援A型 メリット・デメリット
就労継続支援A型は、雇用契約を結んだ上で就労できるので、利用者には最低賃金以上の支払いが保証されます。
契約して仕事をする形ですから、就労や社会貢献の実感が得られたり、就労の実績が残せるメリットもあります。
就労継続支援のA型とB型は、雇用契約の定めこそあっても、利用期間に関する定めもないのがある意味でメリットにもデメリットにもなります。
つまり、やる気がある人にとっては経験を積んで次に進めるチャンスになりますし、仕事の責任を重圧に感じてしまえば、それが継続を難しくする壁にもなるわけです。
仕事は指導員が適性を確認して割り振ったり、仕事の量なども調整してくれるので安心です。
また、説明やサポートも当然ありますから、仕事に自信がなくても社会人のマナーや人との関わり方を知っていれば大丈夫です。
18歳以上65歳未満という年齢制限は存在しますが、障がいや難病を抱えているなどで、一般企業での就業が難しい人でも働けるのがメリットです。
残業や休日出勤は原則的にありません。
ただ就職に関する知識を得たり、スキルを磨くのには向かないので、キャリアアップの足掛かりになりにくいのはデメリットでしょう。
就労継続支援B型 メリット・デメリット
就労継続支援B型のメリットは、A型での雇用が難しく、A型の仕事をするのが困難な人でも利用できることです。
18歳~65歳で条件に該当する方は利用が可能です。
就労経験があって年齢や体力面で一般企業に雇用されない、もしくは障害基礎年金の一級を受給しているいずれかの該当が利用条件となります。
該当しない人であっても、就労移行支援事業者などのアセスメントで就労に関する課題が把握されていれば、就労継続支援B型の利用が認められます。
仕事というよりも作業のイメージが強い活動内容なので、健常者であれば簡単ですし、仕事をバリバリ働いていた人にとってはかなり物足りなく感じるでしょう。
このように訓練やリハビリの性格の強い支援ですから、就労意欲が強くて早く社会復帰したい人だと、利用しやすい就労継続支援B型のメリットもデメリットに変わります。
そして何より、一般企業で就業できない現実が突きつけられるので、現実を受け入れられない人にとってもデメリットです。
報酬は最低賃金の対象外ですから、金額は少なくて生活費よりもお小遣いに近い金額に留まります。
勿論、受け取った報酬は自由に使えるお金ですが、それでも使えることが限られてしまうのは、報酬の少ない就労継続支援B型の辛いところです。
雇用契約がないので職歴の意味では無職ですし、利用者にとっては報酬がもらえるだけでもまだ良いという感じでしょう。
ただし、B型はA型よりも事業所の数が多いので、利用できるチャンスが充実しているのは強みです。
年齢制限は設けられていませんから、65歳以上でも通って作業できる点は、体力の維持やボケ防止の観点でも魅力的だといえます。